昔に比べ、現代の子どもの顎は小さくなっています。
さらに、顎の成長の方向も前方への成長から下方への成長(落下)へと変化が認められます。
つまり、子ども達の顔が細長くなってきています。
歯というものは生えてくる時に、舌と口唇と頬の筋肉の力のつり合ったところに並んできます。
また、顎も発達し歯と顎の大きさのバランスが取れたところに並んできます。
しかし、顎の発育が不足したり舌や口唇の癖が出てしまうと、これらのバランスが崩れて歯並びが悪くなり、いわゆる不正咬合となってしまいます。
当研究会の小児の噛み合わせ(咬合)治療は、BBO噛み合わせ(咬合)理論に基づいて小児の噛み合わせの改善と顎の成長を誘導、育成していきます。
BBO噛み合わせ(咬合)理論は次のことが基本になっています。
成人になってから歯の移動や顎の大きさや位置を変えることは難しいことが多々あります。
乳歯の時から噛み合わせや顎の成長を誘導、育成することで理想の状態に近づけることができます。
顎顔面・頭蓋の成長や上下の顎の成長や位置関係が理想の状態。
噛み合わせの面も理想的な状態。
上下の顎が共に前下方に成長してしまっている状態。
下顎の軟組織のラインにメリハリが無くなってしまっている。
呼吸しやすいように下顎を前に突き出し頭を後に倒すような頭位姿勢。
噛み合わせの面も理想的な状態からかけ離れてしまっている。
舌が自然な状態で上顎のスペースに収まっている状態。
歯は舌と頬に挟まれて両側から力を受けて並びます。
上顎が狭すぎて舌の収まるスペースが無い状態。
舌は上下の歯の間にあり、いつも歯で舌を噛んでいなくてはなりません。
舌と頬から適正な力を受けることが出来ないため、前歯が乱ぐいになったり臼歯の萌出が制限されて噛み合わせが低いままになったりしてしまいます。